夜も更けて参った。
音が大きくては近所迷惑。
「忍び駒」にて忍んで参ろう。
街中に住む辛さよの。
さて。
先日、道成寺へ行きました。

あぶらとり紙はお弟子さんへのお土産に♫
「花の外(ほか)には松ばかり 花の外には松ばかり 暮初めて鐘や響くらん~♫」
道成寺もので有名な唄いがかりです。
『京鹿子娘道成寺』では、曲のアタマに出て来ます。
でも
『紀州道成寺』では中盤に差し掛かった頃に出て来まーす。

しかも‥。
『京鹿子‥』では、その後、はんなりと「鐘に恨み~は~数々ござる~」
なんて言いながらも
「初夜の~鐘を~つく時は~」
なんて優しい雰囲気で唄が続きます。
さて『紀州‥』は違います。
「春の夕暮れ 来て見れば~」
「入相の鐘に花ぞ散りける」
しっかりとした力強いお唄に、お囃子とお三味線の音も加わり激しさを増します。
「思えばこの鐘怨めしやとて、龍頭に手をかけ飛ぶよと見えしがひきかづいてぞ入にける」
清姫=花子の恨みパワー炸裂です。
『紀州道成寺』は‥熱いです( ̄▽ ̄;)
でも、奏者はその熱さに呑まれてはいけません。
眈々と安珍を狙う清姫のごとく冷静な部分も持ってなくてはいけません。
難しや。
それにしても
お囃子かっこよすぎる。
唄も
お三味線も
カッコいい( ̄▽ ̄;)
長唄の中でも「紀州道成寺♫かっこいいですよねー!」って言われる曲です。
こうやって、自分でハードル上げてるし‥_| ̄|○
4/2、大槻能楽堂で弾かせて頂きます。
がんばりまっする(°▽°)