その⑤から少し日が経ってしまいました^^;
「阿国 二の章」で作った楽曲は、かなり自分に余韻が残りました。
録音を何度も聞き返して…。
本番当日までに「芝居のセリフと三味線の音はだんだん合って来るから。」と、主人からは言われていました。
数回、天六スタジオでの通し稽古に参加させて頂いて、感触をつかむ。
なかなか難しい部分があって、本番前日に少し失速しかけ…リカバリするべく譜面を見直したりも…^^;

そして当日。
ステージの環境に合わせて三味線のセッティング。
御簾内や舞台袖ではなくステージ上での独演なので糸や皮のアクシデントに備えて諸々の準備。
仕様を変えると普段と違う扱いにくさも出てきます。
当日の舞台稽古で、さらに調整。
ほぼ全てが自然素材で出来ている楽器なので、舞台環境に対応して演奏するには微調整が必要になってしまいます…。
幸い音響がよく、演奏自体は気持ちよく運びました(^^)v

やがて本番が終わり…。
ある方から感想を頂いて少しホッと…。
「芸の世界には言葉にできなくとも、感性で伝わる共通言語があるのでしょうか。初共演とは思えぬほど息ぴったりで、拝見していて胸を打たれました。」
そしてお客様のアンケートを見させて頂くと「三味線が格調高かった。」と数名の方が書いて下さっていました。
うわ~…よかった。。
実は「そこ」に自分の重要ポイントがありました。
堅苦しくなく、でも古典芸能の良さと笑撃さんの雰囲気を崩さずお芝居に合わせる。
私は古典芸能の良さの一つには「品」が存在すると考えていて、江戸時代から市井の人が娯楽として楽しんだ三味線ではありますが、長唄にはそれがあると思っています。
…と言う私自身は大声で笑って喋る大阪のおばちゃんなのですが(~_~;)
古典芸能をよく知り、割合はっきりと物を言う知合いも観に来て下さっていたのですが、ダメ出しもなく、逆にとても好評だったことはさらに嬉しいことでした。
そして、それより何よりやっぱり劇団の方から
「頼んでよかった。」
と、言って頂くことの嬉しさ。
自分の仕事と責任への賛辞。
これは格別です^ ^
他の誰かが請け負った方が、もっと笑撃さんの良いところを引き出し、良いものが作れるかもしれないという思いを抱きつつ…。
私の中では「勝負してよかった。」。
さて…
赤い着物は演出家さんからのリクエストでしたが、自前で亡母から譲り受けたもの。
まさか舞台で着ることになるとは母も思ってもみなかったことと思います^ ^
笑撃武踊団のステージには殺陣教室やチャンバラクションに関わる人、研修生などがおられました。
研修生の若手さんには本番でも楽屋でも色々とお手伝いをして頂いて助かりました。
熱量がある、というのは良い感触でした(^^)

「四の章」藤澤アニキ氏とのお笑いはおまけ♫ちょっと恥ずかしかったけどまぁいいかな^ ^
フォローが有り難かったし、とにかくウケてよかった♫

エンディングに関しては演出の黒羽さえり氏には私の本番ギリギリの要望もお聞き入れ頂き感謝しています。
今回、慣れないことで至らぬこともあった事と思います。
でも、私の音を聴き、お声がけを下さり、そして楽しい経験を頂き本当にありがとうございました(^^)






各TV局のプロデューサーさんも注目の笑撃武踊団。
今後益々のご活躍とご発展をお祈りいたします(^^)
長文お読みいただきありがとうございました☆
今藤和歌美