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imahujiwakami

Author:imahujiwakami
長唄三味線と古典芸能に携わって日々過ごしております。
愛犬は黒のトイ・プードル♪


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『ふたつの道成寺』
ワキタコルディアホール

よろしければお越し下さい。
2023.10.7(土)



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ご訪問に感謝♪


こんばんは。

夜和歌美です。


大阪は台風一過。


でも、まだ雨が降ったり止んだりしています。


今日はゆっくり寝て、少し暗譜作業をしました。


今月末にお声がけ頂いているお仕事があるのですが、まだまだ未熟ですので、注力せねばなりません。


ということで、締太鼓のお稽古は、少しお預け。


お囃子のお稽古を始めたのは20代前半の頃。


長唄とお囃子は切って切れない仲で、元々、学生時代に打楽器をしていたこともあり、その魅力に取り憑かれてしまい、習いに行くことにしました。


その後、たまたまお囃子さんと結婚することになり、時々、お囃子の演奏会で小鼓や締め太鼓で出させて頂くことがあったのですが、今回は、10月末に締太鼓を打たせて頂くことになり、先日、久方ぶりにお稽古をつけてもらうことになりました。


曲は、長唄ではなく常磐津の『三社祭』。


私にとって「常磐津」は、日本舞踊の会で聞く機会がほとんどです。


実際に音源を聞きながら太鼓を打ってみて、その違いを体感😳


長唄とは、少し「間」の使い方が異なる部分があるのですね。


長唄と常磐津の違いという新発見体験にウキウキするも…太鼓を打つとなると、やはり難しい😓


でも、バチを使って太鼓を打つことはとても楽しいです😊


お囃子のメインの楽器には、手を使って打つ小鼓、指はめを指につけて打つ大鼓(指はめを使わない方もおられるようですが)、木バチを使って打つ締太鼓があります。


ひと通り、お稽古はつけてもらいましたが、わたしはどうやら締太鼓が好きなようで、それには、やはり中高時代、吹奏楽部パーカッションという素地があるようです。


あの時代が無ければ、締太鼓のトレモロは出来るようにはなっていなかったかもしれない。


なんなら、今、一番得意なのはトレモロかもです(笑


ただ…一つ問題が。


パーカス時代の“クセ”が出る。


これは、意外と難儀です。


クラシックの打楽器は手首(スナップ)を使ってスティックを操ります。


日本のお囃子の楽器も手首は使うのですが…使い方が全く異なる。


ここに「経験が邪魔をする」という難しさが生じます。


習い事は、多少の時間がかかっても「まっさら」から入る方が良い、と思われる点です。


お稽古が終わって、夜。


「どうしても昔の(パーカッションの)癖が出るので難しい。」


という私に、お囃子マンが言いました。


「(西洋の)打楽器とお囃子は違うからなぁ。」


さて、何が違うのか…。


打楽器は叩く。


お囃子は囃す。打つ。


あっ…。


クラシック音楽の中の打楽器の存在と、日本の音楽の中のお囃子の存在は、音の表現が、やや異なるのです。


パーカッションの音は、作曲者によって譜面の中にきっちりと書かれた音符を、スナップを使って「叩く」。


お囃子は、三味線や唄、浄瑠璃を聴いて「打つ」。


「太鼓は“叩きに行ったら”あかんねん。まず構えて、そこから“打つ”ねん。」


あっ!


なるほど!!


その一言で、一気に奏法の違いが理解できました。


お囃子マンは、若い頃から一人旅の海外でコンサートに行くほどクラシックも好きで、休みの日には家の中でクラシックが流れていますが、私はたかだか中高時代に吹奏楽で演奏する程度のクラシックに触れ、打楽器をかじった程度です。
(一瞬、音楽系大学を目指した時期もありましたが…)


それでも、この和洋の打楽器の違いはとても興味深く、そして、三味線はというと、これまた造作が、皮を張った「胴」にバチを使って糸を弾きつけて音を出すという太鼓の要素と、棹の部分をピンポイントで指で押さえて音階を奏でるという、リズム楽器と旋律楽器の両面を併せ持った楽器で、しかも、長唄のタテ三味線の位置に座ると、指揮者やコンマスの役目も果たさなければいけない。


この楽器たちはとてつもない研鑽が必要な楽器で、でも、だからこそとてつもなく魅力的。


そういうところが、何十年付き合っていても飽きが来ないのだろうなぁと思います。


何百年も前にできた日本の楽器と音楽…。


10代で体験したことを、今、50代半ばで比較して「楽しい」と思える。


音楽って、西洋問わずすごい👏✨


そんなことで…


日本の伝統芸能は、楽器の面から見ても魅力満載🥰


1人でも多くの方に見たり聞いたりして頂きたいと思っています😊


てなことで、偉そうなことばかり言ってはいますが…


私にとって、実際に締太鼓打つのは、やっぱり難しいので…😓


精一杯おさらいして頑張りたいと思います。






VIVA 和文化🙌✨
今日は少し早めのお時間ですが…



夜和歌美へようこそ😅


#鬼滅の刃 3rdシーズン「刀鍛冶の里編」が放映中ですね♪




先日、公演のお打ち合わせがあったのですが、そこで、まさかの鬼滅の刃の話題で盛り上がる、という場面がありました。


私如きが、社会的にも第一線でご活躍の方々と、思いもよらぬ鬼滅ばなしに花が咲くなんていうシチュエーションに、ちょっとテンション上がってしまいました😅


おひとりの方はあまり文楽をご存知ない様子でしたので、文楽(人形浄瑠璃)は馴染みにくい伝統芸能と思われがちですが、江戸時代に出来た人形浄瑠璃で、今のアニメと同じで、忠義あり、ファンタジーあり、恋バナあり、メロドラマあり、復讐もあり、で、それが現代ではアニメで表現することも可能になったんだ、と私は思います😊と、申し上げたら、「なるほど~!」と、反応して下さっていました。


人形浄瑠璃やアニメで表現されてこそ楽しめる演出ってありますもんね😊


(小鍛冶の稲荷明神が飛ぶとことか、鬼滅の刃だと、柱の戦いのスピード感とか😆)


それでいうと、映画も同じですね✨


ただ、文楽は言葉遣いが現代語ではないのと、時間の進み方が今とは違うので、やや長く、しんどく感じる部分があることは否めません💦


ですが、物語自体はとてもよく出来ていますので、あらすじを知ってから観ると、なるほど~!と思える部分が多いのかと思います😊


それにしても、近松門左衛門も近松半二もすごい戯作者と思いますが、鬼滅の刃の原作者、吾峠呼世晴さんはすごいです😳💦


話は鬼滅の刃に戻りますが、今シリーズの「刀鍛冶の里」編について、以前、インスタライブで使用していた、長唄との共通点を書いたフリップを見てみました。


長唄には『小鍛冶』という曲がありますが、これは能の小鍛冶を元に作られた曲で、文楽にも歌舞伎にもある演目ですが、それぞれに曲の旋律などは異なります😃






鬼滅の刃に登場する「日輪刀」なんて、伝統芸能が大好きそうな素材と特徴で、ワクワクです😆✨




剣の使い手である剣士それぞれに刀鍛冶が異なり、性格も違います。
(熱い刀鍛冶さん、冷静な刀鍛冶さんなど、それぞれの性格付けがまた面白い🤣)






三味線弾きは、自分好みの楽器にする為に、三味線屋さんを通じて、三味線を調整する職人さんとの相談をします。


お三味線は、一つとして同じものがありませんので、剣士が使う刀剣と同じ😊✨


楽器は自分の武器だと思います。


色々消耗するのでメンテが必要なのも同じ🥲


娘から聞いた、“無限城での鬼舞辻無惨のパワハラ会議”という言葉にも爆笑してしまいましたが、日本人が愛する忠臣蔵では、高師直のセクハラとパワハラが炸裂します😅


伝統芸能好きを魅了する材料満載の鬼滅の刃✨






まだまだ目が離せません笑

『なまえ』

こんばんは。
夜和歌美です。

ブログの更新がずいぶん滞ってしまいました。
5月から始めたライブ配信に色々とトライしながら日々を過ごしているうちに、ワクチンの普及率が上がったせいかなんの効果はわかりませんが、緊急事態宣言が解除となり、リアルのお仕事が少しづつ戻って参りました。
今までになかったような新しいお話も頂いたり‥誠にありがたいことと感じています。


そんな中…先日、久々に東京へ行きました。


目的は芝居見物と人様にお目にかかること。


結果から言うと、感動と感謝の二日間でした。


中でも…深く心に残ったことがひとつ‥。


その方が私に尋ねられた言葉は


「なんとお呼びしたらいいですか?」


でした。


私には名前が二つあります。


本名と芸名。


その方に、そのタイミングで改めて問われることが、とても意外でした。


でも…なぜかとても嬉しく感じました。


言葉を大切に扱われる方だからこその問いなのかな…と。


ふと、文楽の『艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)』に登場する「三勝」のことを思い出しました。


三勝は、女芸人であることの芸名です。


本名は「さん」。


「さん」と一緒に心中をした半七からは、きっと「おさん」と呼ばれていたのだろうな…と。


でも、伝統芸能の作品としては三勝という芸名で残ってしまった。


好きな人といる時は、「さん」だったと思うのだけど…


でも長唄の曲にも『三勝道行』として残っている。


私は、いつも「さん」の気持ちに思いを馳せてしまいます。


本名は…呼ばれたくない人には呼ばれたくないものですが、やっぱり好きな人からは本名で呼ばれたいだろうなぁ…なんて、この年になって、なにを乙女チックなことを言ってるんだ、と、少し恥ずかしくもありますが…気持ちだけは忘れないでおこう、と(笑


「なんてお呼びしたらいいですか?」


初めて会うのではない方からだったこそ、改めて問われる言葉は、何もないようでいて、私の心に少し重みを持って響いた言葉なのかもしれません。


じわじわと嬉しい気持ちになりました。


ちなみに…
ご一緒したのは女性です。


ご心配なく🤣




家では食べられないパクチーサラダ💖
美味しくて最高でした✨
こんばんは。

夜和歌美です。


不穏な世の中、きつい寒波、諸々の嬉しくない知らせ…


ここ数日、立て続け⤵️⤵️⤵️で😩


さすがにモチベーション下がりそうでしたが…そんな中でも嬉しいこともある😤


「先生、今月で6年を越しました。」というお弟子さん。


まだ4~5年かと思いきや、7年目に突入✨


本当にあっという間です。


私はしっかりと技術をお伝えできているのだろうか…とも思います。


夜は夜で、繋いだご縁から思わぬ嬉しいメッセージ。


人に教えることで、より熱心に自分のお稽古に励むお弟子さんのお話を伝えて下さいました。


ほんまですね。


頂いたメッセージで、師匠というのは、ある程度寛容でなくては、人は育てられへんのやなぁと思いました。


(それにはもちろん、教える技術のレベルは大切ですけども)


私は決して満足のいく師匠ではないですけれども、30代の時にご縁があって、恐る恐る師匠に許可を得てお稽古場を開かせて頂きました。


「まだ早い。」と言われるかとドキドキで…(°_°)


でも、師匠は笑って「頑張んなさい。」と、許して下さいました。


そして、「習いたい人には色んな人がいるから。」と。


その意味は、プロとして舞台にバリバリ出て活躍している師匠に習いたいという人、そうかといえば、派手に活躍していない師匠であっても、自分がコツコツ習いに行ける師匠につきたい人…師匠も習う人も様々だから、ということ。


未熟さ全開で、時には恥もかきながら今なお続けている私ですが、小さいながらも主人やお囃子社中さんのご協力もあってお浚い会が出来るようになり、今ではお浚い会に出る孫弟子達を見て、師匠が笑って「ほんっとに可愛いお弟子さん達だから。」とまで言って下さるようになりました。


でも、長唄のお稽古は一般の方にとって人生に絶対不可欠なことではないので、お弟子さんは減ったり増えたり。


趣味の習い事にはそれは当然のことだと思っています。


私は自分が伝えられる範囲のお三味線の技術をお伝えしているだけ。


でもね、私が何かしら仕事に伺うと、それを喜んでくれるお弟子さんがいるので、頑張らなきゃ、と思うのです。


社会で働くお弟子さんには巷のことを教えてもらい、人生の先輩にも様々なことを学ばせて頂いたり…と、お稽古場には長唄を通じて笑顔あり涙ありです。


師弟関係は人と人の繋がり。


難しいことも多い特殊な関係ですが、他人様でも師弟関係の温かな話を聞くと本当に嬉しいです。


今日は寒波で空気は冷え切ってますが、心は少しホッコリしました。


人生、こんな日ばっかりだったら幸せなのになぁ😊


#嬉しいメッセージに感謝
#感謝の気持ちが伝わると心が暖かくなる
#寒いも暑いも人次第
こんばんは♫

お久しぶりの夜和歌美です。


大変だった今年もいよいよ12月に入りました。


皆様はいかがお過ごしでしょうか?


昨年の同じ頃にはまさか世界がこんな状況になるとは思いもよらず…私は目前に控えた長唄演奏会と、年明けの公演準備に追われておりました。


今は毎日マスクをしてアルコール消毒の日々…人生は本当に無常なのですね。


何だか不思議な気さえしています。


さて、文楽は明日3日に東京公演の初日を迎えられます。


歌舞伎座は既に初日を迎えられ、南座の顔見世は5日が初日。


関係者の方々がコロナ対策に懸命に取り組んでおられる様子を伺い…本当に神経をすり減らしておられることで…とにかく何事も起こらず無事に過ごして頂きたいと願うばかりです。


何もできず、ただ、祈ったり、観に行ったり、公演のご紹介しか出来ない私ですが…。


各公演のことを考えていて、ふと…昔のことを思い出しました。


今よりも若い頃、とても楽しみにしていた、あるコンサートがありました。


好きな指揮者さんが振られるオーケストラの演奏会。


子育ての合間ということもあり、とてもとても楽しみで…


ところが、当日になって指揮者が体調不良のため代演になることを知りました。


代演で聴くか、それとも払い戻ししてもらって諦めるか…選択はふたつ。


私は会場まで行って悩んだ挙句…払い戻ししてもらうことにしました。


休演された指揮者さんが好きだったので…。


でも…すぐに後悔し始めました。


今でも思います。


なんであの時、聴かなかったんだろう…。


今、コロナ禍で公演関係の人が大変な思いをしながら幕を開けています。


すでに代演も決まっている公演もあり、これから先も代演の入る可能性は低いとは言えない。


もし、自分が行く日になったとしても、今度は払い戻しはしないつもりでいます。


きっと、舞台に乗られる方々は、より良い舞台にしたい、と思うはずだから…。


代演の人はものすごいプレッシャーの中で戦われ、そして共演の方は一生懸命応援しながら演じられると思うから…。


皆んなで助け合って、頑張ってこの苦境を乗り切ろう!


私が聴かなかったコンサートの感想にはそんな思いが溢れていました。


NHKの朝ドラ「エール」に出演しておられた、あるミュージカル俳優さんは、まだ名前が出ていない頃に突然の代役が訪れ、持っている力を発揮し、「あれは誰だ⁉️」と注目を浴びたそうです。


人生という長いようで短い時間には、本当に何が待っているかわからない。


頑張って…とにかくご無事で…と、祈りつつ…。


どうぞ皆様にとって良い師走になりますように。


和歌美もまた元気に演奏会が出来るように頑張りまーす💪✨


お芝居観に行くぞ~♫

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