先日の演奏を…
お聴き頂くにあたり、最も緊張する方が客席においででした。
はい。
…うちの先生ですσ( ̄▽ ̄;)
公演のお話をさせて頂いた時に「必ず行きますから。」と笑顔で仰って下さったので、ご招待をさせて頂いたのですが…。
本当に来られるのかしら…
ドキドキ…
当日、開場して間も無く、控え室のドアがコンコンと鳴り…
お顔を覗かせられたのは先生でした。
ナイスタイミングで、長唄さんも全員集合中で…😅
ひとしきりお話しをされ、笑顔で「がんばってね。」と、お言葉を賜りまして、先生は控え室を後にされました。
そうして、『梅の栄』『二人椀久』をお聞き頂いたわけですが…
果たして、うちの先生にはどんな出来に聞こえられたのでしょうか…
演奏を終えて翌日。
取り急ぎお礼のお電話を入れました。
「二番ともね、大変けっこうでしたよ。ほんとに。お客さんも沢山でね、本当に何よりでした。」
不安解消😂
「梅の栄」は初めて同門会に出させて頂いた時に弾かせて頂いた曲で、うちの先生も同じだと伺いました😊
そして『二人椀久』。
やっぱり難しい曲でした。
今回は途中、抜き差し(カット)して約35分。
先生から教えて頂いた事をベースに、今回、ご一緒頂く先輩方と35分間のドラマをどうやって形作れば良いのか…とても迷い悩んで悩んで…
(長唄の演奏は“いつメン”で演奏される事が少なく、ほぼ毎回演奏メンバーは変わるのです)
ただ…昨今の「二人椀久」は後半、三味線とお囃子がバトルのようなタマが多くて…
それはそれで凄いんですけども、実は私はあんまり好きではなくて…
(長唄スーパーLive!の時は鷺娘をバリバリ弾きましたけども)
今回は特に、折角、音の良いホールなので、バトルチックではなく、素囃子としての「二人椀久」そのものを聞いて頂きたい、と思いました。
偉そうなことを言ってますが…あくまで理想です。
でも、それにはまだまだ自分の解釈が甘く、当日を迎えるまで…感覚ではわかっているのに、手が、音が、思うように出せない。
そんなこともありました。
↑
いぇ、そんなことだらけです
そんな中…
嬉しかったことがひとつ。
「二人椀久」を弾くなら、絶対にトライしてみたかった、「さりとはさりとはかたじけない」の後の三部構成のタマ。
(通常は三部構成ではないのです)
立てと脇がオクターブで弾くことにより音の厚みが出て、さらに攻めたり守ったり…
お囃子も手が非常に細かくて難しいと聞いていますが、さすがの安定感。
気持ち良いひと時でした。
終演後、「椀久」をよく知っている人から「二人椀久という曲を堪能させてもらいました。またぜひ演奏を聴かせて頂きたいです。」と感想を頂きました。
少しは自分の目指した椀久を感じて頂けたのかな…と、嬉しく思いました。
(あくまで、私の未熟な部分は置いといて…です)
色々あって…当日の演奏は、良いも悪いも今の私の身の丈の演奏だったかな…と、思います。
様々あり、今後の課題もはっきりと見えました。
いつか自分にとっての完璧な椀久が弾けたら…
そう思います。
芸には好みがあります。
私の「椀久」は、先生に教えて頂いた「椀久」。
まだ先生には届かなくても、今回、私なりの「二人椀久」を作り上げることに寄り添い、手を差し伸べて下さった方々に…深謝いたしますm(_ _)m
