第二回『三橙會(さんとうえ)』から一週間が経ちました。

お越し頂いた方々より、熱いご感想をたくさん頂戴しておりまして‥お陰様で嬉しい日々を過ごしております。
本番前の、食べ物の味さえわからなくなる慌ただしさと緊張感からも解放され、美味しいものを美味しいと感じ、ゆったりとした時間に身を委ねる‥。
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どんだけのことしたんや、という‥エラいたいそうなw
今回は産経新聞さんに会のことを取り上げて頂き、記事を見てのお申し込みも多数頂きました。

ご一緒頂いた出演者の皆様のお名前が掲載されていたのならともかく‥「今藤和歌美」という人間を全くご存知ない方が「長唄」を聴きに来られる。
これは、フラットの状態から、「長唄」がマイナス印象になるか、プラス印象になるか‥それは演奏自体にかかっていることなので、思った以上にプレッシャーになっていたことに気付きました。
都合によりアンケートを入れたものの、自分で見るのが怖くて‥後から結果を聞きました。
終わってみると「新聞」を選択した方のコメントは嬉しい結果ばかりで‥しかも、新聞記事を見て、初めて長唄会にお越し下さった方が意外に多かったことも嬉しい誤算でした。
新聞からのお申し込みは長唄をご存知の方がほとんど、と思っていたものですから‥。
「入居者様が新聞を見られて‥」と、高齢者施設からもご連絡を頂き、車椅子での観賞が可能かどうか、というお問い合わせに、諸々確認してお越し頂くことに。
終演後、ご本人から直接お電話を頂き、アンケートを書けなかったことから「大変感動したので直接伝えたかった。」と。
なんと、お越しになられたのは来年100歳を迎えられるという女性でした。
驚きとともに、あぁ、喜んで頂けて良かった‥と胸いっぱいになりました。
「久々に心が落ち着きました」
「心が洗われるようでした」
「長唄っていいですね」
「また聴きたい」
「魂が震えました」
「長唄会、続けて下さい」
「思いのこもった演奏でした」
「涙が出ました」
長唄が初めての方にもお好きな方にもいっぱい嬉しい言葉を頂きました。
特に今回、一番多く頂いた「感動しました」というお言葉。
私は、ただ一生懸命お三味線を弾くだけで‥お芝居や踊りがあるわけではなく‥しかも100点満点ではなくて‥。
それでも、これだけのお客様に嬉しいお言葉を頂けるのは、ひとえに一緒に演奏して下さる皆様のお陰様で‥本当に心から感謝をするばかり‥思い返して涙が溢れます。
後輩の長唄会で、それぞれお持ちの力でもって、同じベクトルで演奏に精一杯向かって頂ける‥これほど嬉しいことはなく‥
そのベクトルの「音」と「気持ち」が集合体となってお客様に届いている‥と、実感しています。


「女性で長唄を続ける」ということに自問自答することも少なくありません。
でも、「音楽」を通して人様の心に僅かでも「何か」が届くのなら‥そこに性別は関係ないのかな‥と。
会をするごとに長唄が好きになっています。
お三味線を弾くのが楽しくて仕方がない。
でも、長唄は本当に奥が深くて難しい。
悩みながら、ちょっとしたことに浮き沈みしがちな私です。
でも‥自分は自分なりに、お三味線を通じてこの道を進んでも良いのかな‥。
会を終えて、僭越ながら少しそんなことを思う‥今日この頃です。
沢山の「思い」を届けて下さった皆様に‥心から感謝します。
ありがとうございました。
※少しだけ『勧進帳』の一部動画を掲載致します。
画像悪いです。すみません💦
勧進帳より